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レーザー光はどこまでもまっすぐに進みます。加工用に利用するためにはを光を走査させる必要があります。その方法としては3つあります。
- パルスモータ・サーボモータ・リニアモータ等を利用したXY(Z)ステージ駆動
- ガルバノモータ+ミラーとfθ(エフシータ)を利用したガルバノユニット
- フライングオプティクスを利用した光学系
XY(Z)ステージ
各種モータを利用したステージの駆動は一般的に利用されています。特にNC工作機などで利用されているのでご存知の方も多いと思います。 この方法の利点としては、サイズの大きなステージを製作すれば加工範囲が限定されないことです。非常に大きなものまで対応できますが、欠点としてステージサイズが大きくなれば、重量が重く、精度が悪く、コストが高く、動きが遅くなる傾向があります。
ガルバノユニット
2台ガルバノモータの先に重量の軽いミラーを配置して光を走査します。この方法の利点としては、非常に高速にミラーが動かせますのでタクトアップになりコストダウンすることが可能となります。しかし、fθレンズのサイズの範囲でしかレーザーを集光出来ないので加工範囲が限られてしまいます。一般的な加工範囲は□10mmです。このガルバノ方式はレーザーマーカーに利用されています。さらに利用するモータの違いでデジタル方式とアナログ方式のガルバノシステムがあります。レーザーマーカーに利用されているガルバノはほぼ全てがアナログ式です。アナログ式とデジタル式の違いは、アナログ式の場合指令信号に対してモータの駆動角度をフィードバックしないオープンループ制御方式です。デジタル式の場合はモータの駆動角度をフィードバックするのでクローズループ制御方式です。オープンループの場合は位置がずれてきても保障されずそのままいつまで指令に忠実に動いてしまうのに対し、クローズループの場合は、一指令が終わるごとに自分の位置補正をしながら動くのでモータ自体の角度ずれは保障されます。しかし一々補正しながら動作する為同じ加工をアナログ式のガルバノでした場合と比べると遅くなってしまうのが欠点です。
フライングオプティクス
XY軸をベルト駆動にし先端にミラーと集光レンズだけをつけて動作させる方式。モータはパルスモータ(オープンループ)この方法の利点はメカ機構が非常に安くなる点と、大きな加工範囲を確保することができる点です。欠点としては位置精度がベルト駆動であるためとオープンループのパルスモータを利用している為にあまり良くないことです。この方式はレーザー彫刻機(主にマーキング用途)に利用されています。